法律事務所や弁護士によって年齢制限は様々ですが、一般的には上限を28歳前後に設定している場合が多いです。応募条件に“年齢制限はなし”としていても、実際は上記の年齢であった、ということが多いのが事実です。秘書求人サイトなんかも参考になりますね。

何故この年齢で設定していることが多いのかと言うと、その理由は大きく分けて3つあります。第一に、法律事務所としては募集をかけやすい年齢であるからです。業界や職種にもよりますが、一般的には第一回目の転職を考えるのが、社会人3年目を過ぎた頃が多いです。転職は早すぎると「忍耐がない」「長続きしない」と思われますし、遅すぎると転職先において色々な面での吸収力が悪くなり、自分でそれに気付くことが出来なくなっていきます。このことから、第一回目の転職の節目は28歳前後、ということになります。第二に、法律事務所としては出来るだけ長く勤務して欲しいと考えているからです。若すぎると、30歳を超えると、結婚や出産を理由にすぐ退職してしまう可能性がありますし、学生上がりの若さだと、他の職場もしくは他業種に転職することも考えられます。雇用者にとって新たな募集は、それに多くの時間を割くことにより勤務時間が減り、また金銭的にも負担がかかるため、出来たら避けたいのが現状です。法律事務所としても、皆が出来るだけ早く有能な秘書及びパラリーガルに育って欲しいと願っているのです。
第三に、弁護士の多くは法曹界にしか携わったことがないことから、法曹界とは関係のない職場での知識や経験を活かし、且つ新たな知識をどんどん吸収出来る、柔軟な人が欲しいと考えているからです。3年以上は社会経験があり、また閉鎖的な法律事務所に活気を与えることが出来る人は、弁護士が仕事しやすい環境を作ることが出来る人でもあります。

しかし、法律事務所も年齢だけで落とすわけでは決してありません。28歳までと設定されている法律事務所に30歳の人が駄目もとで応募し、見事採用された方もいらっしゃいます。要は、応募先の法律事務所の弁護士が、どのような人を秘書及びパラリーガルに欲しがっているかを理解し、自分がそれにどこまで当てはまっているかを見極めれば、そこまで気にすることはありません。